同調回路のQの測定(その17:アナログ部改修の続き)
前回の記事でQが少し低めに出ている件、だいたいの原因がつかめたと思います。
各部の電圧を確認した結果、Voscを50:1で分圧した後のr1(1Ω)抵抗両端電圧Vr1が共振時に3〜5mV低下しているのがわかりました。(一緒に確認しましたがVosc自体は変化していませんでした。)
下のグラフは1000KHzに共振させた状態でその前後に周波数を振ってVvcとr1両端電圧を同時に測定したものです。
低下する電圧はほんの数mVですが、元々のr1の電圧が2V/50=40mVしかないので、5mV低下ではQの値で10%以上の低下となります。前回の測定値が低めに出ていた現象がこれで説明できそうです。
そこで、今度はr1の電圧も測ってQ=Vvc/Vr1で周波数ごとのQの値を求めた結果が下のグラフ(左)です。先鋭度も測りなおしてみました(右のグラフ)。
今度はPA−63Aでも150以上のQ値が確認できました。
どうやら良さそうなので、アナログ部の回路もVr1の電圧を測定できるように修正して、こちらの値を用いてQを求めるように変更します。
これでアナログ部もなんとかなりそうかな、と思いますので、デジタル部との結合とケースへの格納を始めます。
それでは今回は以上です。
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こんばんは。計算でのご確認までしてくださいましてありがとうございます。
私も1Ω抵抗は相当に小さくて他の影響はまず受けないという意識でしたが、必ずしもそうとは言えないのですね。勉強になりました。
コメント対応の記事への補足訂正は、もっともと思ったときに行うことにしておりました。(これまで頂いたコメントが皆もっともとなものだったということですが。)しかしあまりにくどいのもなんですね。以後はほどほどにしようかと思います。
お勧めのナメクジ除け銅シートについて、まずは物を見に行ってみようと思います。
庭のナメクジ除けにも必要かもしれませんし(^^)。
投稿 見習職人 | 2010/07/26 23:49
今晩は、すごいですね、ここまで解明するとは。
1Ωの抵抗は直列共振のインピーダンスに対して充分小さいと思ってました。しかし計算してみると、PA-63Rは360μHでQが150以上となっていますので、1MHzでの抵抗成分は ωL/150で15Ω。
こりゃー1Ωに対して無視できないですね。さらにQが300とかなるとえらい誤差になっちゃいますね。
あと、パネルのレイアウトを見てちょっと気になったのは、VCと測定用のターミナルの距離です。間にラジケータなど置かずに最短で配置した方が良かったのではないかと思います。
ダイソーの園芸コーナーに行くと、ナメクジ除けの銅のシートを売ってます。これをハサミで切って、太いリボンを作って配線すれば影響が少なくなるかもです。
いずれにしても、「こんなコメントを頂きました」と言って記事の修正などは不要ですよ。応援してますが、変なことも言うかもしれないので、
投稿 ラジオペンチ | 2010/07/26 21:12