100円茶筒のゲルマラジオ化 (バリコンの自作)
ミュー同調の次はバリコンを自作したラジオを作ってみようと思い立ちまして、100円ショップで使えそうなものを物色してきました。
見つけたものの一つが小型の茶筒です。直径62mm x 高さ85mm、片手で持てるサイズですし、プラスチックなので回路にも支障がありません。
今回はこれの蓋の部分をバリコンにしてみました。出来たものの動作を動画で撮ったので先にお見せします。
蓋のすり合わせ部分がバリコンになっているのが分かると思います。
元々の茶筒はこうです。
両面テープを使って、蓋の内側半分と、茶筒本体の蓋との接合部分の半分にアルミ箔を張ります。(※写真はあまり良くない例です。丁寧にやればもっと綺麗に貼れるはずです。)
次に、茶筒本体のアルミ箔全体をカバーするように幅広の透明テープで覆います。これは蓋側のアルミ箔との接触を防ぐためです。
最後に長めに剥いたビニール線2本を、蓋と本体の内側でアルミ箔にテープでしっかりと止めます。
容量を測ってみました。
最大(蓋と本体のアルミ箔の重なりが最大の状態)で約170pF、最小(蓋と本体のアルミ箔の重なりが殆どない状態)で12pFと出ました。ポリバリコンより劣りますが、まあ使えるかなという値です。
早速並四コイルとゲルマダイオードを使ってゲルマラジオにしてみました。まだ本体には組み込んでません。
なお、最初は茶筒本体にコイルを巻くつもりでしたが、つい手を抜いて既存の並四コイルを使ってしまいました。今回はバリコン自作が目的なので、まあいいかな、ということで。
← 早速動かしたゲルマラジオ。外部アンテナが必要ですが、ローカル3局が聞えます。 容量が小さい分、周波数範囲が若干狭いですが、バリコンも機能はしています。
ここで、案外音量があるので、ちょっと増幅すればスピーカが鳴るかな、と思い簡単なFET回路とトランス、スピーカを繋いでみることにしました。
回路図は下の通りです。
組立途中の状態です。スピーカを茶筒の底に取り付ける想定で、コイルとトランスをスピーカの金属部分にホットボンド付けしました。回路は空中配線。電池(006P)はスピーカのマグネットに勝手にくっつくので、それで固定良しとしました。
茶筒に格納した状態です。蓋を閉めて完成となります。
動作は最初の動画の通り、1〜2m離れても聞えるくらいの音量があります。ただし周波数範囲は900KHz〜1200KHz位で、AMラジオとしては狭いです。
今回はちょっとアルミ箔の貼り方が汚くて皺が寄ってしまいました。皺の分だけ蓋と本体のアルミ箔に隙間ができて、その分最大容量が小さくなっているのではないかなー、という気がしています。そうだとすればもっと綺麗に皺なく張ってテープを挟んだアルミ箔同士をもっと密着させれば改善するかもしれません。
とりあえず以上。
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