[mixi] シナチヂレゴケ　Ptychomitrium gardneri

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丹後の日記

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シナチヂレゴケ　Ptychomitrium gardneri編集する: 2008年06月28日21:16; 3 view

過去に，ナガバチヂレゴケ P. linearifoliun と同定しているものと，本当に別種なのかに不安が残る。確信が持てないのは両方とも標本が 1点ずつしかないのが原因で，典型的な形のものに出会えばすぐ分かりそうな気もする。

＜P. gardneri＞
(1) 蒴柄の長さは 10mm前後で短いものはない。
(2) 葉は乾いても多少曲がる程度で「強く巻縮」はしない。
(3) 葉基部には縦皺が確かにある。
(4) 茎の高さ 4cmくらいで大きい。
(5) 中肋は葉先に達する（背側の隆起で判断）。
(6) コンクリート擁壁に着生。
［問題点］稀にだが蒴柄が 2本（対で）出ることがある。

＜P. linearifolium＞
(1) 蒴柄はせいぜい 7mmまでの長さ。2本ずつ出ることが多い。
(2) 葉が丸く巻くこともあって「強く巻縮」する感じではある。
(3) 常にではないが，中肋は葉頂手前で消える。
［問題点］葉基部に縦皺があり，2つの標本でほとんど差がない。

蒴柄の長さを基準にすれば確かに同定はできる。しかし，両方とも何だか同じように見え，違いが今一つ納得できない（単に大きさの差）。かといって，同一種だとするとどちらと見なしても矛盾が出る。

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　藺（い）の花や　小田にもならぬ　溜り水　　　　　　正岡子規
　雨粒の　輪のひろがりぬ　藺の花に　　　　　　　　工藤スエ
　藺の花の　ひたすら色を　捨てんとす　　　　　　　北原壽倫

プロジェクトK2008年06月28日 21:44

シナチヂレゴケは石灰岩性ですね。
さく柄の長さはかなり有効だと思いますが・・・
- コメント
丹後2008年06月28日 22:10

コンクリート壁や石垣での採集記録を見たので良いかなと思いました。

問題なのは時に蒴柄 2本が混じることなんですが，外国の文献で「often two or three」などというのがありました。そのまま受け取って良いかどうか・・・。
退会したユーザー2010年04月08日 00:17

浅井さんの「こけ雑記」が参考になります。
No.608を「シナチヂレゴケ」としているのは明らかにおかしいですが、そのほかは葉の巻き具合が明瞭に異なっていて面白いです。
- コメント
丹後2010年04月08日 09:10

この両種はまだ未解決です。標本が少なすぎて何とも言えません。今は機械的に蒴柄の長さで分けています。葉の縮れ方もどちらか分からなくなることがあります。生長状態や環境によって一様ではないような･･･。

浅井さんのNo.608にしても「じゃあ何なのか」と言われると困ります。