昨日,セイタカネジクチゴケ Barbula javanica としていたものは,本種であった。朝令暮改で恥ずかしいが,シッポゴケ科とは夢にも思わなかった。葉は舌状に近く柔らかい感じだし,時には粒状の無性芽もつけるという。検鏡するとマミラのためか葉面が暗く,葉質も乾いたときの巻縮の様子もセンボンゴケ科のものである。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=155050401&owner_id=2651499
2年前にどうやって本種を同定できたのか不思議に思うが,図鑑の図を片っ端から見ていったのに違いない。今回は科についての多少の知識がかえって仇となった。
昨日から「葉縁基部の細胞の形」が一番気にかかっていたのだが,これでスッキリした。今回解説を読んで更に気付いた特徴が 2つ。
(1) 葉身上部に出る歯牙(1細胞)は透明化する傾向がある。
(2) 中肋腹面の細胞は,左右の葉身細胞に比べて 3,4倍長い矩形になる。
“ The species exhibits almost unbelievable variability in size, leaf shape, serration, and
development of mammillae. ” という曲者であるが,もう二度とだまされることはないだろう。
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青梅雨の 宙にただよふ 朴の花 草間時彦
狂わねば 届かぬ高さ 朴の花 高澤晶子
朴咲けり 真白きものは 罪深かし 高橋郁秋