[mixi] ヒロクチゴケは冬にもある

検索フォーム

丹後の日記

Javascript の設定が無効になっているため、一部の機能を利用できません。

詳細はヘルプをご覧ください。

ヒロクチゴケは冬にもある編集する: 2006年01月16日11:03; 3 view

　伊沢正名氏の写真を見て驚いた（1/8 朝日新聞ｂe on Sunday）。
　ヒロクチゴケ（Physcomitrium eurystomum）は，春から初夏にかけて胞子体が成熟し，真冬には見られない（枯れて）ものだという先入観があった。今回調べてみたら，必ずしもそうとは言えないようである。
　まだ，アゼゴケ（P. sphaericum）にしか出会ったことがなく，今（11～1月）稲刈後の水田に点々と見られるのがそうだと思っていたが，あまり安心できなくなってきた。そういえば，蒴柄が4-6mmとアゼゴケにしては少し長すぎる群落もあった。
　コツリガネゴケ（P. japonicum）も含め，早く3者を確認したい。早速近くの水田に出かけてみることにしよう。伊沢さんに感謝。

プロジェクトK2006年01月16日 15:26

　私はヒロクチゴケが冬にも、夏にも成熟した胞子体を付けているのを見たことがあります。各種参考図書には春に成熟するということがかかれていたのですが、何故なのか原著などを調べる努力はしていません。
　私はおそらく、Autumum plants の類で、ギャップがあれば季節に関係なく成熟するものだと考えています。
- コメント
丹後2006年01月16日 17:38

“私はヒロクチゴケが冬にも、夏にも成熟した胞子体を付けているのを見たことがあります。”
　1つ確実な知識が増えました。成熟時期については，どちらが多いかという頻度の問題があるのかも知れません。
　ヒロクチゴケとアゼゴケの差異ですが，今日のところは自分なりの暫定的な作業仮説を作って，今後に期すことにしました。
(1) 何よりも大きさが違う。しかし重なる場合もあって結論が出せないこともある（両種を未知な者には）。
(2) 検索表にある，中肋の突出，葉身の弦の強さも微妙で役に立たない（初心者にとっては）。
(3) 開口した朔による仮説（予測）：ヒロクチゴケは大きく（口径1mmを越え），“平たく”見えるカップ型。一方アゼゴケは小さく“長め”，西洋のベル型で下方が細まる。
プロジェクトK2006年01月16日 23:59

Physcomitrium は難しい属ですね．
図鑑の記載が間違っていることは多々ありますので，やはり同好の同好の方々の意見を聞いてみる方が良いと思います．

このような内容でしたら，「このコケ何？」コミュニティに書き込んでは如何でしょうか？色々な議論が出来ると思います．
- コメント
丹後2006年01月17日 17:24

“Physcomitrium は難しい属ですね．”
　この言葉で気持ちが楽になりました。寒い日に「今日は寒いですね」と声をかけて頂くようなものでしょうか。
　アゼゴケとヒロクチゴケ，自分なりの一応の解決をしました。アゼゴケとしていた1標本をヒロクチゴケに同定替えです。区別には朔柄の長さが1番役立つように思いました。平凡社図鑑の検索表にある性質は，私にはよう使えません（差が見いだせない）。
退会したユーザー2006年01月19日 14:08

こんにちわ。足あとから飛んで来ました。
生け花の趣味を寒暖にお休み中の　しをり　でございます。
ヨロシク。
思わず面白い記事だったのでコメント残します。
コケも温暖化の影響を受けるのでしょうかね～。
東京都のデーターではここ１００年で東京都内の年間平均気温が３℃も上がっているそうです。
その影響を受けて（確か・・・）山の手線内の地域の駅のホームの石垣に東京では越冬出来ないはずの種類のシダが発見されたり。
小石川の植物園でもキゥイフルーツが自生して越冬してるのが確認されているそうです。本来キゥイフルーツは、亜熱帯に近い気候で育つ植物なので、芽が出ても冬になる前に枯れてしまうそうなのです。
これは、ヒートアイランド現象の影響もあって暖かくなっているのでしょうね。
その他の大都市部でも２.４度程度。中都市でも２度の気温上昇が観測されてるそうです。
日本全体が暖かくなっているみたいです。
丹後さんの住んでる場所も温暖化の影響を少なからずも受けているのでしょうか？気になりますね～。

自然環境は正直ですから、いつも驚かされます。
この時期にいつも菜の花を活けるのですが、床の間に置いておくと花が自然に明るい窓の方を向いて伸びてゆきます。
お天道様の力は凄いと実感させられるばかりです。
（長くなりましたが・・・）
今後もこの観察に注目しつつたまにお邪魔したいとおもいます。
- コメント
丹後2006年01月19日 20:22

　　しをりさま

　「足あと」は，“俳句”での検索によるものでした。

>コケも温暖化の影響を受けるのでしょうかね～。
　コケは原始的な生物ですので普通に考えれば，環境変化の影響を受けやすい，と言えるかも知れません。ほとんど細胞むき出しで生きています。ただ，単純であるが故にずぶとい面もあって，本当のところはよく分りません（私が新米のせいですが）。

　「温暖化」については，マスコミの報道で知る程度で自分で考えたことがありません。気象の変化は大きな周期がありますので，地球が温暖化しているかどうかはそう簡単に言えないと感じています。ただ，エネルギーの浪費や安易な二酸化炭素の排出は不愉快ですね。私の田舎でも歩いている人や自転車の人を見なくなりました。無知・無自覚のせいだと思いますけど。

　菜の花（セイヨウアブラナ）の俳句を選んでみました。
　　菜の花や人のゆききに日の光　　　高橋去舟
　　菜の花のどこで逢ひてもよき黄かな　　　後藤比奈夫
　　菜の花といふ平凡を愛しけり　　　富安風生
　　菜の花のにほひは甘くにがきかな　　　白雄
　　酔えぬ夜は菜の花色の夢が欲し　　　橋閒石
　　菜の花の黄の極まりて人愛す　　　浦川聡子
Hookeria!!2007年01月28日 20:42

たてつづけに古い日記にお邪魔しています。
全部読んだと思っていたのですが
全部読んでなかったみたいです。いまやっと読み終わりました。
丹後さんのコケに対する姿勢は勿論ですが
細胞の長さを測る位置や属毎の文献など、
改めて読ませていただいてとても勉強になりました。

ところでPhyscomitriumですが、
アゼゴケsphaericumの蒴も黒褐色を呈するのでしょうか？
もしそうだとすれば今までヒロクチゴケeurystomumと推定していたものはsphaericumとした方がしっくり来るような気がするのですが。
- コメント
丹後2007年01月28日 22:20

私もきちんと認識できているか自信はないのですが，朔の色に違いがあるようには思えません。赤褐色～黒褐色。

朔の形（下部の膨らみ）に注目したらどうでしょうか。ヒロクチゴケは広がってカップ型（半円～四角），アゼゴケは尖ってベル型（三角）。例外も混じりますが大勢はどちらかということです。

それと，アゼゴケはより小さく，蒴柄の長さもせいぜい 4mmくらいまで。ヒロクチゴケは 5mmを越えるものがほとんどです。

私の感じでは，アゼゴケは田圃近辺によくある普通種ですが，ヒロクチゴケはやや稀なものだと思います。私は古い溜池で 1度しか見たことがありません。
Hookeria!!2007年01月29日 19:16

お返事ありがとうございます。
蒴柄の長さはどれも3mmまでです。

蒴の下部の形については、1点は三角っぽいですが
もう1点はカップ型に見えます。
私は間違いなくP.eurystomumであります。というのに出会えると良いのですが。
- コメント