[mixi] ツクシホウオウゴケ　Fissidens bryoides var. lateralis

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丹後の日記

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ツクシホウオウゴケ　Fissidens bryoides var. lateralis編集する: 2007年11月01日15:14; 3 view

明瞭な舷が葉の全周にあって，蒴が直立，ここまでは間違いない。蒴柄が「常に頂生」なのか「側生または頂生」なのかがはっきりしない。標本が少量で胞子体付きは10本ほど，生育状態もあまりよくない。小型の Fissidens で未知の種を同定する時には，生育良好で量も十分な標本が欲しい。雄花の観察も必要だし。

採集品で見る限り，胞子体はすべて頂生であったので「常に頂生」を選択した。腹翼基部と上翼の細胞の大きさを計測して 1種を排除。朔を付けたものと不稔のものは大小・形態とも同一なので 2種を排除。最後に，湿岩上（ツガゴケと混生）と，背翼下部が下延がち，からジョウレンホウオウゴケ F. geppii でよかろうと推測した。しかし，胞子の大きさが径約 15μ（10-18μ）であったのでこれはない。

すると，エゾホウオウゴケ var. bryoides か，または「常に頂生」を否定して本種 var. lateralis を選ぶしかない。この両種の 1つの差異として「雌苞葉の大きさ」があるようだ。蒴柄を囲む葉をむしり取ったら，基部に普通葉の半分以下の小さな葉（ 1枚）が隠れていた。初めて見るのだがかなり特徴的なものである。渓流沿いの岩上という生態も併せて，仮の結論としては悪くない。

結論がスッキリしないので疲れが残ったが，無駄にはならないだろう。次にきっと役に立つ。物事はそう簡単には行かないものだ。

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　リュック負ふ　吾に芒野　限りなし　　　　　早田鳴風
　芒原　行くも二本の　足なりけり　　　　　　柿本多映
　芒野を　なほその奥に　帰る人　　　　　　佐藤寥々子

ぽんた。2012年03月17日 14:48

ジョウレンホウオウゴケと思しき標本を調べましたが、胞子サイズはかなり幅がありました。たまたま若い胞子体だったせいでしょうか。15～25μぐらいでした。胞子母細胞は胞子より大きかったりしますかね？
- コメント
丹後2012年03月19日 22:20

ジョウレンホウオウゴケらしきものには未だ出会っていません。捜しているのですが。