[mixi] ミヤベゴケ　Miyabea fruticella

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丹後の日記

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ミヤベゴケ　Miyabea fruticella編集する: 2007年04月26日15:52; 3 view

顕微鏡を覗いてみるまで，オオギボウシゴケモドキ Anomodon giraldii の小さい奴と思っていた。既知の種のつもりが初めてものだったり，新しいものを採集したつもりが既知の種であったり，そういう間違いが最近増えてきたような気がする。図鑑の記載のようなミクロの形質だけでなく，外観や生態の観察が不足しているためである。やはり，野外で目で見て分かるようでなければ，その種を知ったとは言えないし面白くもない。

顕微鏡下では，葉身細胞にパピラが無く明るいことが著しい特徴で，葉先に不規則な小歯牙が感じられるのも例がない。近縁のマルバミヤベゴケ M. rotundifolia や，シノブスズゴケ M. thudioides とする積極的な理由はない。葉は円形に近くはなく，葉先の歯牙が無い場合も多い，等。

A. giraldii より葉がきつく茎に接着して（乾いて）細く見える。この密着度の違いは明瞭。棒状で湾曲した紐がごちゃごちゃ混み合って立ち上がる感じになるが，何よりも小さい（葉のサイズも半分以下）。また，A. giraldii のように枝の上部がやや膨らむ感じにはならない。

しかし，最初 A. giraldii と思わなかったらシノブゴケ科に行き着いたかどうか。別属ではあるが感じが似ていることが幸いした。

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　菜の花に　春行く水の　光かな　　　　　　　　　　召波
　酔えぬ夜は　菜の花色の　夢が欲し　　　　　　橋閒石
　少年を　女医呼びとめし　花菜の中　　　　　　保坂敏子