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丹後の日記

アナナシツノゴケ Megaceros flagellaris編集する
2007年04月07日15:48全体に公開
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ツノゴケ(類)というのは,土に貼り付いている濡れたような暗緑色の奴だとは思っていたが,調べたのは今回が初めてである。細胞一杯になりそうな,巨大な葉緑体が 1,2個含まれることが分かりやすい特徴である。

ツノゴケ科の属の検索表を読んだら,あっけないくらい簡単に Megaceros と特定できてしまった。胞子体の壁は,幅 2,3μm 長さ 100μm前後の細長い棒のような細胞からできていて恐ろしく厚壁である。気孔がないのでアナナシ(穴無し)だが,何か変な名前だ。

胞子体がないときには,各細胞に葉緑体が 2個ずつあることを確かめればよさそうである。図鑑には 2 - 3個と書いてあるが, 1個に見えることもあるので,新鮮な部分で観察した方がよい。ケゼニゴケの混生に要注意!

ツノゴケ類は庭・水田・道路際などすべて人家の近くにあるもののような気がしていたが,本種は山の中,渓流の岩上で水に浸っていたので驚いた。この特殊な生態のため,名前の見当がつけやすい。他に紛らわしものはないと思う。


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 かたまつて 薄き光の 菫かな       渡辺水巴
 菫咲く 野はいくすぢの 春の水        宗長
 十七歳 跨いで行けり 野の菫      清水径子


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丹後

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