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丹後の日記

イボクチキゴケ Odontoschisma grosseverrucosum編集する
2006年12月08日20:03全体に公開
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クチキゴケ属であることはその独特な形ですぐ分かる。他にまぎれそうな属もない。本種であるのか,それともクチキゴケ O. denudatum なのかの問題である。他の 1種は屋久島産。

クチキゴケの方は,トリゴンが巨大で細胞壁が凸凹の形に見える。一方イボクチキゴケのトリゴンは小さく,細胞表面には著しいベルカが出る。ベルカというより先の丸い大きなパピラで,ぎっしり並んで細胞壁が見えにくいほどになる。葉の縁の方では疣(いぼ)状の形がよく分かる。

よって,顕微鏡下での区別は一目瞭然というわけであるが,生態の違いとなるとよく分からない。クチキゴケが朽木上,イボクチキゴケは岩上ということであるが,今回はちょうど逆の場所にそれぞれがあった。両方とも無性芽を付けており,差があるとすればイボクチキゴケの方が小型ということぐらいである。明るい場所で紫褐色を帯びる傾向も両者ともにあるようだ。

しかし,生態が全く同じということはないはずである。顕微鏡なしで見当がつくようになりたいものだ。

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 さざんくわの もう咲いてをり 散つてをり      谷口文子
 山茶花の 少しうるさく なりしかな          浜元旭子
 山茶花の 日和に翳(かげ)の あるごとく      西島麦南


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