これで合っていれば初めて知る種。ミヤマサナダゴケ P. nemorale との区別が何とも鬱陶しい。差異はすべて程度の違いで,決定的な違いはないようにも思える。
しかし,・枝は立ち上がって,・葉は丸くつき(特に下半部),・丈も低いので,外観上は別の種に見える。乾いての葉の縮れ方も P. nemorale よりずっと控え目である。
印象に残った葉についての相違点は,(1) 長さが 2mm未満とはっきり小さい(<->2.5mm以上),(2) 相称(<-->非相称が多い),(3) 葉先が急に短く突出する(<-->広く尖って不明瞭)。
なお,葉身細胞(中間の)は,80-100×15-17μm程度であったが,両種の区別には役立ちそうにない。ただ,P. nemorale ほど形が整っておらず,大きさも不揃いで,細長い感じはある。
『非常に変異の多い種』だそうであるが,1回しか見ていないのでどの程度なのかは分からない。P. nemorale だって結構変異があるような気がするので,スッキリ分かるまでにはまだ時間がかかりそうだ。
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佳き日和 黄菊白菊 うちそろひ 五十嵐播水
白き物 真白く乾き 菊日和 池田孝寿
つまらなさうな 貌(かお)した猫ゐる 菊日和 坂井多嘉