不明種のつもりだったが，どうも ヒメスズゴケ Forrstroemia cryphaeoides のようである。

かつて ヒナイトゴケ F. japonica と同定していた標本と比較してみたら，葉の形質・細胞の様子とも全く同一であった。分枝の感じが全然違うのでヒメスズゴケとしておくが，一度胞子体を見てみないと確実なことは言えない。

それにしても，“目”を間違えていたことになる。いい歳をして困ったものだ。顕微鏡ばかり覗いていないで，肉眼も使わなければいけない。

目や科を間違えても，似たようなものがある（！）のは恐怖である。

---------------------------------
　凌霄花（のうぜんか）　咲きつぐ日日の　暑さかな　　　　田中笠雨
　凌霄（のうぜん）や　高々とある　華（はな）の鬱　　　　　　渋谷道
　音絶えし　白き真昼の　凌霄花（のうぜんか）　　　　　　　中原知江