Bryum billardieri, Rosulabryum billardieri
ハリガネゴケ属の分類は難しいとされているが，この種は明瞭な特徴が多くあってありがたい。茎頂に糸状の無性芽がつくこともある。

茎の上部に葉が密について広く開出し，傘を広げたように見えるのがよい特徴。茎には赤褐色の仮根がぎっしりとつく。

葉は先の方が幅広く舌状の印象。葉縁上部1/3にある歯牙は明瞭で大きい。下部の2/3は強く反曲する。細胞壁はやや厚く，所々がくびれる。

分布についてはよく分からないが，ありふれた種ではないような気がする。野外では，陽に当たって寸の詰まったオオハリガネゴケと思い込んでいた。念のため持ち帰って，幸運であった。


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　芥子の花　ほぐれ染めたる　風の色　　　　熊谷かづ子
　雛罌粟の　どつとか弱き　盛りかな　　　　　三品長生
　罌粟散りぬ　けふ一日の　一隅に　　　　　千代田葛彦