[mixi] チヂミバコブゴケ

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丹後の日記

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チヂミバコブゴケ編集する: 2006年06月07日19:55; 3 view

　朔の基部に明瞭なこぶ状の突起があるので，コブゴケ属であることはすぐに分かる。しかし，種の同定（日本産 3種）となると，妙にはっきりしなくなる。
　既に知っている人にとっては迷うような点はないであろう。この属初体験の初心者にとっての話である。

　特に，チヂミバコブゴケとエゾノコブゴケの差は，葉の大きさ・葉鞘部の発達程度・葉身部の反曲の強弱，などで判断しなければならず，境界点がファジーになりやすい。
　もちろん，多くの標本を比較し，総合的に判断すれば違いは明かになるとは思う。

　チヂミバコブゴケに違いないと思うものを採集したが，蒴柄の長さが 9-10mm あって困った。図鑑には 3-5mmとなっている。8mmを越えるとエゾノコブゴケの世界に入る。

　WEBページの Moss Flora of China に “setae 4-5(-10) mm long ” という記述を見付けて一応安心した。稀に 2倍の 10mm。「日本でもそうなんであろう」と思うことにした。

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うぐひすの　声さみどりや　花卯つ木　　　渡辺水巴
おしあふて　又卯の花の　咲きこぼれ　　正岡子規
卯の花や　水の明りに　なく蛙　　　　　　　　一茶

プロジェクトK2006年06月08日 23:08

朔柄の長さは確かに気になりますね．
ちなみにエゾノコブゴケは高山性蘚類の代表格ですが・・・

朔柄が1-2mmと短いチヂミバコブゴケの変種コエノコブゴケとチヂミバコブゴケが低地から山地に極々普通に出てくる私たちが駄モノといっているものですが・・・気になります・・・

ちなみに近畿地方では大峰山脈と大台ヶ原の亜高山帯針葉樹林にわずかに産するのみなのです．

高木先生のDicranaceaeの見解が気になりますね．
う～ん気になる・・・
- コメント
丹後2006年06月09日 13:06

　プロジェクトK1号さん
　
　もちろんエゾノコブゴケだと思ったわけではありません。私が初めて採集したものの蒴柄が10mmを越えていましたので（その後はすべて5mm弱），図鑑の記述に恨みが残っていました。

>エゾノコブゴケは高山性蘚類の代表格ですが・・・
　こういう文も図鑑にはありませんね。「図鑑」だからしようがないんでしょうが。100%正しい文章より85%正しい表現の方が，内容も豊富でより「正確・適切」であることがよくあります。

　ちなみに，両者の区別で葉鞘部が重要と思うのですが，
　「葉基が上方に向かって広くなる（<-->広くならない）」
と書いてある検索表がありました。
　「葉鞘部は発達して茎を抱き（<-->あまり明瞭でなく）」
よりはるかに明快だと思いました。